オリジナル短編いろいろ

不定期で自作の短編を公開。

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はいさいヤンバルクイナ 幸せとアマゾン

(飛行機でブラジルのリオに到着。さらにフライトでマナウスへ行き、前から行きたかったアマゾン川クルーズツアーに参加中のヤンバルクイナとカカポ。)

ヤンバルクイナ「とうとう念願のヤンバルの森からアマゾンへデビューだぜ。それにしても舟はけっこう揺れるなあ。」 

カカポ「お互い田舎から出てきていきなり世界最高峰の危険地帯へ挑んでいるわけだな。不思議とあまり実感はわかないな。むしむしはきついが、ってかこれが河?広すぎる。」

ヤンバルクイナ「断言しよう。俺らの戦闘力はこの森でダントツで低い部類に入る。頭を使わないと生き残れない過酷な戦いがまってるぞ。やれジャガーだ、やれアリゲーターだ、やれ電気ウナギだ、やれヤドクガエルだ。どんな死に方も選び放題さ。」 

カカポ「カンディルっていうウナギの仲間もいるぞ。いいか、川の中で真夏のプールと同じ感覚でオシッコだけはするなよ。体の中に侵入されて元の取れねえ食べ放題を提供する羽目になるぜ。」 

ヤンバルクイナ「確かにお互い祖国では保護されてかわいがられ来ただけに不安要素ばかりが目立つな。しかし冒険もせず物事の真理はつかめねえとはよく言ったもだ。」 

カカポ「ここは覚悟を決めていくか(一応観光ツアーだし)。しかし思うんだが、こんな苛酷な環境でいきる動物達は楽しいんだろうか?」 

ヤンバルクイナ「幸せ?質問の意味がよくわからねえな?彼らにそんなこと考える暇は無いだろう。選択ミス=即捕食だぜ。」

カカポ「でもそれじゃ見合わないだろ?なんていうか、仕事だって危険なほうが収入は当然高くなるだろ?カニ漁船とかさ。それと同じ考えでいくと危険な地域に住んでる生き物はそれ相当の対価を得てもいいと思うんだ。」

ヤンバルクイナ「お前にしてはなんかもっともらしいこといってるのかな?、、じゃあ一体生き物の対価って一体何?」

カカポ「俺の考えだけどよ、それは達成感じゃないか?」

ヤンバルクイナ「んん?といいますと?」

カカポ「アマゾンに住む生き物たちはさ、達成感と誇りでいっぱいなわけよ。世界一危険な森に住む俺らカッケーみたいな感覚が常にあふれてくるわけよ。バスケでいったらNBA、ボクシングならヘビー級、サッカーならチャンピオンズリーグに出場してますみたいな感じだろ。そう考えたら勇気と希望がフツフツと沸いてくるでしょうよ。」

ヤンバルクイナ「よくわからん理論だがじゃあハッピーハイテンションでポジティブシンキングな輩が沢山いるわけか?、、確かにのんびり者には向かない環境のようだが。」

(ドタン!!突如クルーズ舟のビニール屋根の上に何かが落ちてきた音がした。)

ツアーガイド「ヤバイ!ジャガーだ!!」

(舟の甲板にジャガーが躍り出る。)

ジャガー「ハーローみんな!!乗船成功ージャガーが来たよ~ん。ん~にゃ!!!」

ヤンバルクイナ「やっ、やばい。。いろんな意味でいきなりやばいヤツがきやがった。くそっ、こうなったら、、カカポ!例の作戦で行くぞ!!」

カカポ「ちぇっ、しょうがねえ。先手必勝だな。しかし登場からテンション高いなジャガーってヤツは、、」

ふたりはジャガーの前に決死の覚悟で飛び出した。

ヤンバルクイナ・カカポ「せぇーの!!」

ジャガー「ナニナニ君達!!どうしたの?!どっちが美味しいかな?!でもまてよ!鳥から向かってきてくれる事なんか今まで無いからなんか嬉しいな~!しかも初めて食べる種類の鳥だし~まあでも!なんでも初めての経験は新鮮だよねー!いただきまーす!」

ヤンバルクイナ・カカポ「宣誓!僕たち、私達は毒があります!!とてつもなくヤバイ毒です!ん~にゃ!!」

ジャガー「おっ!早速ん~にゃをまねしてくれてありがとう!流行るかなコレ?!ってゆうか毒あんの鳥の癖に~?!せっかく首の肉からコリッていこうと思ってたのに!残念!喉がパキャって折れる音メッチャテンション上がるんだよな~!!え~せっかく木の上からスタッとかっこよく着地したのに~見たでしょ?着地するときにあんまり音が鳴らなかったよね!これがネコ科のなかではすごくポイント高い着地だから覚えといてね!え~じゃ~せめて握手しようよ~友達になろう~観光?FBやってる?登録名教えて~申請しとくから。」

ヤンバルクイナ「テンション高いなこいつ!」

カカポ「いかにもキメてますっ、て感じだな。」

ジャガー「キメてない!輝いている!なぜなら毎日がハッピーだから!アマゾンで汗水たらし生抜く俺はかけがえのない存在!プライスレス!」

カカポ「予想通り、ってゆうかはるか上のヤツが出てきたな。やっぱりアマゾンずげえ。」

ジャガー「あたりまえじゃないか~!こんな楽しいところないよ~聞いて聞いて~この前もさ~流木かと思ってスタッと着地したらさ~、あ!それも結構いい着地だったな~!いきなりその木がグワッてうねってさ。なんと11mくらいあるアナコンダだったわけ!あっはは!でさ、そいつとぐろを巻いて締め付けようとしやがったからその輪っかの間をトゥーって仮面ライダーみたいにジャンプしてくぐりぬけてさ!!ボリウッドもびっくりだよ~どんだけ危機回避能力高いんだ俺!?みたいな!獲物をとったり高いところをジャンプしたり、俺はこの体一つで今までにない斬新なアクションを追求している。それが俺の生きがいさ!あっ今思いついた!いつか映画デビューしたい。」

ヤンバルクイナ「はっ!ジャガーおいッ伏せろ!」

(人間のツアーガイドがジャガーに向けて銃を撃つが当たらず。)

ジャガー「ヒュー!今のは危なかった!英語でゆうとクローズコール!この辺はポルトガル語か現地語だけどね!ヤンバルクイナ君サンキュー!!でも今の俺なんつーかマトリックスみたいじゃなかった?高ポイントアクションだよね!?乗客のみなさ~んだれか今の動画とってない!?」

ヤンバルクイナ「奥で3人くらい手を上げてるな、きっと今日のうちに動画をアップしてくれるだろう。キアヌ・リーブスみたいだったぜ。しかしおしゃべりはその辺にしてそろそろ離れないとまた人間が狙ってるぞ。」

ジャガー「まいったな~!結構人気あるみたいで騒がれるんだよね~俺。でもまあそろそろ離れるかな?そうだ!お前達も一緒に来る?俺結構行動範囲広いし知り合いもたくさんいるし退屈しないよ~背中に乗っちゃいな!」

ヤンバルクイナ「まあ、乗りかかった舟に乗りかかったジャガーに乗りかかるクイナっつうところだな。いっちょアマゾンで幸せの心理でも探求してやるか。」      

カカポ「まさか非常食じゃねえよな?」                     
  
               つづく


 

はいさいヤンバルクイナ スパゲッティーモンスター

(快適な飛行機のたびをするヤンバルクイナとカカポ、しかし少しの揺れで気持ち悪くなり取り乱し始める)

ヤンバルクイナ「このままよ、この飛行機が地上に突っ込んだらどうなるのかって考えた事ねえか?」 

カカポ「俺の事がよくわかってきたじゃねえか、こう見えても繊細なところがあるからこのまま突っ込んだらどうなるかってのは常に考えてるねえ。」 

 ヤンバルクイナ「俺もよ、常に最悪の事態を想定するのが癖になってるぜ。」

カカポ 「お互いもっと楽観的にいきたいもんだねえ。こんなときとっておきの楽しい話は無いのかい?」

ヤンバルクイナ「今思いついた話だがよ。墜落したときの衝撃でシートベルトで体が切断されるらしい。」 

カカポ「、、、お前らしいじゃねえか、苦しいときに更に最悪な話をすればふと我に返ったとき今の状況が昼下がりのコーヒーブレイクのように感じられるってことだな。」

ヤンバルクイナ 「おう。だからシートベルトに毛布を挟んでおくことを強くすすめるぜ。」 

カカポ「、、、毛布が入らねえ。」 

ヤンバルクイナ「ちっ、デブが、モタモタしやがって。あと脚もそのまま伸ばしておくと墜落の衝撃で外れた座席に潰されて切断だぜ。」 

カカポ「マジかよ。しかしあれだな、デブが脚あげるってゆうのはなんかこう残念な体勢だな。」 

ヤンバルクイナ「だな。デブの癖になに脚上げてるんだってゆう視線が痛いよな。」 

カカポ「ほかにはなんか無いのか?」 

ヤンバルクイナ「あるぜ。お祈りさ。」 

カカポ「誰に?ってゆうかお前なんか宗教は入ってるのかよ?」 

ヤンバルクイナ「いや、まだ入ってない。」 

カカポ「俺も入ってないぜ。しかし宗教に入ってないのにどこの神様に祈ろうってんだ?都合よく祈ってる姿を上から笑われるのが落ちだぜ。生命保険と一緒でピンチになってから簡単に入れるもんじゃねえんだよ。」 

ヤンバルクイナ「確かに普通の宗教にはすぐには入れねえ。入れたとしても新参者はすぐ助けてくれないだろう。そこでだ、一つだけ方法がある。空飛ぶスパゲッティーモンスター教だ。」 

カカポ「お前、飛行機のゆれでおかしくなったのか?スパゲッティはさっき食べた機内食だろうが。」 

ヤンバルクイナ「ああ、確かに機内で食べるスパゲッティは格別だ。しかし空飛ぶスパゲッティーモンスター教はれっきとした宗教なんだぜ。」 

カカポ「なんだよその宗教は。入会したらおいしいスパゲッティのお店の情報を教えてくれるってのかい?」 

ヤンバルクイナ「そんなもんだ。もっと簡単に言うとこの世界や生物が生まれる過程で何らかの意思が関わってたとするインテリジェントデザイン説に対抗するために生まれた宗教で、なんらかの意思と不明確に表現するなら、それがミートボールを抱えたスパゲッティでもいいじゃねえか!ということで生まれた宗教だ。今のおれとお前にぴったりじゃねえか。最近生まれた宗教だからキャンペーン中で誰でもすぐに入れる。」 

カカポ「なるほど。状況が少しはましになるってわけか。俺は入るぜ。」 

ヤンバルクイナ「アイムイン。この俺がとうとう宗教にはまる事になるとはな。」 

カカポ「そうと決まれば早速お祈りだ。お祈りの方法は?」

ヤンバルクイナ「さっき昼食でスパゲティを食ったし、初めてだからそれで十分だろう。」 

カカポ「そんな簡単でいいもんかねえ。しかしスパゲティーモンスター教に入ってから気のせいか機内がミートソースくさくないか?」 

ヤンバルクイナ「そう言われてみればそうだな。アッ!!お前は!!」 

(突如空いていたはずの中央側の席にスパゲッティモンスターが現われた)

スパゲッティモンスター「うぃっす。入会ありがとう。私がスパゲッティモンスターだ。」 

カカポ「とうとうでやがったか!」 

スパゲッティモンスター「やれやれ、神様にそれはないでしょう。まあニューフェイスだから許してやろうかな。」 

ヤンバルクイナ「あんたがこの世界を作り上げたってのか、、、」

スパゲッティモンスター「そう。私がすべて作り上げてきたのさ。最近みんなもやっとその事実に気づいたようでね。オランダでは最近公式に宗教として認められました。」 

ヤンバルクイナ・カカポ「オメデトー」 

スパゲッティモンスター「うんうん。軽いノリも嫌いじゃないさ。タバスコは少なめにしろよ。胃によくないぜ。おっ、ちなみに今救ったからね。君達の未来を」 

ヤンバルクイナ「、、、なあスパゲッティモンスター。入会したんだからさ、ちょこっと創世記の話でも聞かせてくれや。」 

スパゲッティモンスター「ソーセージ?なんつって。冗談冗談。創世記ね。あれはさ、ちょっと悲しい夜だったね。私は落ち込んでいてお酒をちゃんぽんで飲みまくっていたんだ。」 

ヤンバルクイナ「それで?」 

スパゲッティモンスター「そうなんだ。次の日二日酔いでさ、まずイタリアが出来た。」 

(カカポ・ヤンバルクイナ内緒話)

(カカポ「おいおいこいつ大丈夫か?」 )

(ヤンバルクイナ「飲み屋の常連でよくいるタイプだな。調子に乗せないほうがいい。」 )

ヤンバルクイナ「おいスパゲッティさん。俺らもさ。ボランティアで入会したわけじゃないんだわ。」 

カカポ「喉が渇いたな。こういうときは、、、」 

スパゲッティモンスター「、、、ミルクでも飲むか?」

ヤンバルクイナ「いやいや違うでしょうよ。こういうときはトマトジュースでしょ。ね。神様なんだから気を利かせてよ。」 

(スパゲッティモンスタートマトジュースを出す。)

スパゲッティモンスター(小声)「なぜこちらがホストなのか?最近はみんなこうなんだろうか?私の見た目が原因なのか、、、」

ヤンバルクイナ「あとタバスコもちょうだい。トマトジュースにかけるから。」 

スパゲッティモンスター「むむっ。タバスコは胃に悪いって教えたでしょうが!!」 

カカポ「じゃあ俺は辞めるわ。タバスコ節制までして入りたい宗教じゃあないなあ。」 

ヤンバルクイナ「ああ。タバスコ教に変更するぜ。」

タバスコ神「オス!入会おめでとう。長生きより刺激のほうが大切だよ。」

スパゲッティモンスター(小声)「くっ、このままでは私の計画が、、、」
スパゲッティモンスター「ちょ、ちょっと待ってよ。考え直さないか?俺パスタが美味しいお店知ってるんだ。」

カカポ「やっぱり美味しい店押してくんのかよ、、、」

ヤンバルクイナ「なあ、スパゲッティよ。そんな事じゃなくてさ、この飛行機の揺れをどうにかしてくれや。気分が悪いんだよ。できるだろ?ん?」

スパゲッティモンスター「え、ちょ、ちょっと物理的なことは、、、自分柔らかいんで」

カカポ「でもしっかりしたアルデンテなんだろ?つっつくか?ん?」

ヤンバルクイナ「もういいよカカポ。ツイッターでコイツが何もしねえってことを拡散してやろう。今回はそれで許してやろうじゃねえか。」

(スパゲッティモンスター涙目になる)

スパゲッティモンスター「やめろよ!そんなことしてお前らになんの得があるってんだ!!スカーレット・ヨハンソンやシーローグリーンもフォローしてくれてんのに!!」

ヤンバルクイナ「そうか、ならじゃあ洗いざらい喋ってもらおうか!!」

スパゲッティーモンスター「そっ、それは、、、」
スパゲッティーモンスター「、、、仕方ない。私は勝手に作られたただの象徴さ。具体的な行動は出来ないやわらかい存在。それが私。最初は画期的なことだと浮かれていたんだ。しかしフタを開けてみればどうだ。私はただの広告塔。ただ踊らされてるピエロだったって訳さ。しかし来る日も来る日も酒に溺れて気がついたんだ。世の中には様々な宗教があり様々な教義がある、しかし世界のどんな国のどんな人種も笑顔に出来る行動はなんだ?それは食事だ。スパゲッティを食べる事だ。」

カカポ「そうか。あんたにはあんたなりの考えがあるってことなんだな。」

スパゲッティー「今の私の目標はおいしいスパゲッティーについての知識を広めて一人でも多くの人を幸せにする事だ。」

タバスコ神「ひとりで無理すんなよ。」

ヤンバルクイナ・カカポ・スパゲッティーモンスター「タバスコ神!!!」

ヤンバルクイナ「やれやれ。今日のスパゲッティーは少し塩味がキツイぜ。」

終わり
 

子羊の発見


子羊は貧しい家庭で母羊と弟羊たちと暮らしていました。
しかしある日、母羊が病気で倒れてしまい一番大きい子羊は働きに出なくてはいけなくなりました。
働くといってもまだ子供なので何をどうしていいのかわかりません。
子羊は北の山へ登って何かを探す事にしました。
村の北の外れには大きく頂上の見えない白い山があります。しかしその高さと険しさのために頂上付近まで登ったという話は聞いた事がありません。
子羊は山を丸一日どんどん登りました。すると道途中に黒い布をまとった山男が座っていました。
子羊は山男の風貌に驚きましたが尋ねました。「この辺りになにか仕事はないかな?」
山男は答えました。「このあたりは白い女神が山のてっぺんに住み着いてから寒くなり、すっかり動物がいなくなってしまったんだ。話し相手もいないし一人では寂しい。俺と一緒にここで木の実でも食べながら暮らさないか?」
子羊は「山を降りたらいろんな人がいるからさびしくないよ。」というと、
山男は「生まれてこのかた山を降りたことは一度も無い。山をおりて生活するなんて到底できっこない。」といいました。
子羊と山男はお互い山のふもとの村の話や山での暮らしの話などたくさんしました。
山男は最後に子羊に「おい。山をこれ以上登るなよ。」といいました。
しかし子羊は山賊にさよならすると、言われたことを聞かずにどんどん山を登っていきました。

三日も登ってみると、大きくて立派な門がある家がありました。ドアを叩くと白い女神がでてきました。
女神はいいました「まあかわいい子羊や。中にお入りなさい。」
子羊が家の中に入るとそこには見たこともない豪華な家具やおいしそうな果物がたくさんありました。
「全部おまえの好きなようにしていいのよ。」
女神にそういわれた子羊は夢中でパイナップルを食べ始めました。
食べ終わってから女神に母親が病気なので自分が働かなくてはならないというと、
女神は「わかったわ。」「でも今日は疲れたでしょう。ふかふかのベッドで寝なさい」といいました。
子羊は深い眠りに落ちました。
翌朝子羊はとってもおいしそうな匂いで目が覚めました。女神が山菜で作ったスープを差し出すと子羊は夢中でたいらげました。甘いパンもたくさん食べて、食事が終わり横になったあとは女神とボードゲームをして遊びました。子羊はとっても楽しくて、こんな生活がずっと続けばいいなあと思いました。
7日ほどそんな生活を続けたあと、子羊は母羊がどうしているか気になり、
女神にそろそろ帰らなくちゃといいました。
すると女神は「帰らなくていいのよ。あなたはずっとここで幸せに暮らすの。山からだしませんよ。」といいました。しかし子羊がそれでも母のために帰ると泣いて駄々をこねたので、女神は悲しそうにいいました。
「私は山の神として生まれ、なに不自由生活してきました。しかしこの先何千年も山を降りることは許されません。私にはあなたしか友達がいないの。それでもいってしまうの?」
子羊は頷きました。
女神は「いっそあなたなんか来ないほうがよかったわ」と言って部屋に閉じこもって泣きじゃくりました。

子羊は女神がかわいそうになりましたが、早く帰らなきゃと思い立ち、上等な木で作られた家具があったのでそれをばらばらにしてスキーを発明しました。
雪山を滑り降りながら帰り道に黒い山男のところに寄ると、山男は痩せてくたびれてみえました。
子羊は山男にスキーをみせると、山男は「これなら山をおりたくなるなあといいました。」
子羊はスキーの作り方を教えてあげました。 

子羊は山を下り自分の村へ着きました。母羊はまだ咳をしながらベッドで寝ていました。子羊が山の女神の話すると母羊は笑いに臥しましたが、子羊が帰ってきたことがなにより嬉しいようでした。
子羊はスキーをたくさん作って村々に広めて暮らしをたてました。

山の女神はというと、何年も泣き続け、気が付くと泉になっていました。泉は山を流れて小さな川になり、やがて子羊のいる村へ届きました。その川の水を飲むと母羊の病気は次第によくなりました。川の周りにはたくさんの動物が集まり、豊かな土地となって賑わいました。

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